筆記用具について

私は筆記用具にはこだわりがなく、写真にあるようなごく普通のものを好んで使っています。

鉛筆が好きで、トンボの2Bを使っています。またシャープペンシルもPentel .e-sharpの0.5が気に入っています。シャープペンシルも高価なものから安価なものまでいろいろありますが、私は5本パックで318円という安さのものを愛用しています。何よりも軽くて書き心地が良いのです。

 

ボールペンは何といってもゼブラのブレン。0.5 と0.7しかないのでもっと細い字を書きたい人には向いていませんが、書きやすさはこれが一番だと思っています。

 

また、昔ながらの赤と青の色鉛筆が結構便利だなと思って使っています。

 

私が使わない筆記用具は万年筆です。文房具好きの方々の多くが万年筆を好んで使い、中には何本も買って立派なコレクションになっている例がよく見られます。そして、万年筆愛好家は万年筆にあう紙でないと満足しないようです。Moleskineのことを悪く言う人たちですね。Moleskineは鉛筆に適した紙なのですけどね。

 

ともあれ、私は万年筆を使うほど綺麗な字を書けるわけではないし、インクで手を汚すのがオチなので、使うことはこれからもないでしょう。

 

ボールペンは安く買えるので、インクがなくなると燃えないゴミで捨ててしまったりするのですが、最近は不要になったボールペンを回収してリサイクルするサービスがあるのだそうです。回収箱が設置されていて、そこに入れるだけ。それで、今日は銀座ロフトに行って、溜まっていたボールペン類を回収箱に入れて来ました。いつまでも古いボールペンがペン立てにあって気になっていたのですが、これでスッキリしました。

 

A4ノートのカバー

一つ前の投稿でA4サイズのノートについて書きました。発想を広げる、アイデアをどんどん発展させるためのノートがいかに重要かということを書きました。下の写真は、そのノート類のレザーカバーです。

 

これもすでに書いた通り、Paper Republicのgrand voyageurというシリーズのA4サイズです。色はcogniacです。ただのキャンパスノートでは何か味気なく、えいっとばかりに研究に取り掛かろうという気になかなかなりません。

 

それで、好きなカバーをつけたらやる気になるかなと思って購入しました。本末転倒もいいところですが、実際にやる気になるから不思議です。

Paper Republic のgrand voyageur a4サイズ

 

高価ではありますが、クオリティが非常に高く、私がこれまで購入したものの中で文句なく一番気に入っています。他に何も贅沢はしていませんから、自分への誕生日プレゼントという口実で買いました。

 

3つのサイズ

これでポケットサイズ、xlサイズ、a4サイズの3つが揃いました。考える意欲、書く意欲が高まっています。

A4サイズについて

ノートや手帳のサイズで一般的なのは、A5とかB6でしょうか。コクヨのノートで学生時代に使う頻度が多かったのはB5です。

 

現役で教えていた頃も現在も、大体がA5のノートを使っています。それと同時にいつでもメモできるノートのサイズとしてポケットサイズが便利なので、これも愛用しています。

 

ところが最近A4サイズが魅力的だと思うようになりました。コピー用紙の大きさです。企業で働く人やフリーランスの方達の中には、コピー用紙をノートがわりに使って仕事をしている人が多く見られます。

 

何よりもコピー用紙は安価なだけあって、片面だけ使ってどんどんノートやメモを書いていくには最強の紙であることには間違いありません。ただ、コピー用紙にいろんなメモをしてジャンルごとにまとめて保管して後で見返すというやり方だと、やっぱり何か違うなと感じます。

 

時系列で記述していけることが綴じノートの最大のメリットだといえます。確かに、ルーズリーフやリングノートを使って同じような内容をひとまとめにした方が良いという考え方もありますが、私の個人的な経験でも、研究用のノートでルーズリーフが便利だと思ったことが一度もないのです。それよりも綴じノートにどんどん書いていって後で見直して頭の中でアイデアをつなげていく方がずっとクリエイティブになれる。

 

あれはどこに書いたか忘れてしまうというのは、頻繁に見返していないから。そして、これは論文で使いたいんだけど、出典はどこだっけか、と忘れてしまうのは、きちんと出典をメモしていないから。こういうことは綴じノートだろうがルーズリーフやA4コピー用紙だろうが同じだと思います。

誰かが綴じノートだと書いたことがいつも同じページの同じ場所にいてくれると言っていました。まさにその通りで、それを書いたときの記憶(確かあそこらへんに書いたなど)があるから見つけやすいということです。

 

それで最近の私のやり方は、気兼ねなく書いていくためにA4コピー用紙を活用し、それを元に自分のアイデアを整理するためにA4ノートを使うというものです。要するに研究のためのインプット用にA4コピー用紙を使い、アイデアをアウトプットするときにはA4ノートを使う。そんな使い分けです。このインプットとアウトプットという捉え方は下地寛也さんの『考える人のメモの技術』(ダイヤモンド社)で知りました。

このキャンパスノートは再生紙のもので、330円くらい。左側のブルーの表紙のノートはKyowaというメーカーのもので、オリンピックで138円でした。品質には全く問題ありません。

無地のノートが発想を広げるには最適だという説もあります。ただ、以下のキャンパスノートA4無地はamazonで見ると570円もしてちょっと高いです。数学をやる人たちはこの緑の表紙の方眼を使っているようです。

https://www.amazon.co.jp/dp/B002LRVXRE/?coliid=IW3K7N6JP544F&colid=5SVPV24B9KVG&psc=1&ref_=list_c_wl_lv_ov_lig_dp_it_im

実際にA4ノートを使ってみると、多くの人が指摘している通り、理解が深まりアイデアが広がります。そして、いろんな関連する情報を見開きA3のスペースに一覧できる形で書くことができて全体を見渡す快感を味わえます。ちょうど、情報カードなどに断片的にメモした内容を広げてconnecting dotsするようなものでしょうか。情報カードがどうしても性に合わなかった私としてはA4コピー用紙とノートの組み合わせが最高です。

 

私にとってA4を使いこなすということは、研究を前に進めることと同義です。本末転倒であってもA4を使いたいから研究するということでいいのです。

マルマンのダイアリーYOUANCE

マルマンにルーズリーフタイプのダイアリーがあることに気づき、2024年のスケジュール帳として使ってみることにしました。

 

YOUANCEというシリーズで、写真ではよくわからないのですが、ミントグリーンのような色です。

最初のページはこんな感じです。↓

月毎にインデックスが貼ってあってアクセスも良いです。ダイアリー以外にもルーズリーフを追加でき、そのためのインデックス(5色)も買いました。マンスリーのレイアウトは非常に見やすくていい感じです。

私がこれを気に入った理由の一つは、このマンスリーの後に見開きでメモできるスペースがあることです。下の写真のようなページです。↓

マンスリーの後にメモページが見開きであるレイアウトは、Moleskineのマンスリーだけだと思っていたのですが、マルマンのダイアリーにもそれがあるとわかったときは嬉しかった。この見開きがとても便利なのです。

 

それで、このダイアリーを何に使っているかというと、毎月の支払いなどお金関係のスケジュールや、今度ガスの点検があるというような予定など、要するに生活に関する事柄を管理するためです。

最後の方に色付きのインデックスで仕切られたノート部分には、銀行口座に関することや様々なパスワードなど、よく使うもので「あれなんだっけ?」と言って探し回ることの多い情報を記してあります。ルーズリーフなので、ページが足りなくなればいくらでも付け足せるのが地味に便利で嬉しいです。

これで生活全般が非常にスムーズに進むので気に入っています。

生活に関わることはなんというか「下世話なこと」(?)なので、自分の好きなMoleskineの手帳に美術館や音楽会に行く予定や自分の研究に関する予定などと一緒にあまり書きたくない。そこははっきり分けたいと思っています。

無印良品のノート

無印良品のノートは安価で品質が良いことで有名です。

私が愛してやまないPaper Republic のGrand Voyageurのxlサイズ。写真左側、色はPetrol Blueです。今は純正のノートとMoleskineのcahierのlargeサイズを2つ挟んでいます。Paper RepublicもMoleskineもかなり高価なノートなので、もう少し安くて気軽に書けるノートはないのかと思って探していました、

 

無印良品の単行本ノートは、まさにサイズがぴったり。195mm x 137mmなのです。Grand Voyageurのxlサイズ用のノートは、200mm x 135mm で、Moleskineのlarge サイズは210mm x 130mmなので、ほとんど同じくらいと言えるサイズです。

 

単行本ノートは、Dailyとして1年間使うのにちょうど良いのかもしれませんが、無地だから自由にいろんな使い方ができそうです。そのうちこれを挟んで使ってみようと思っています。

 

Paper Republicの純正のbook refillと呼ばれるノートブックは、96ページで、紙質はacid freeで厚めの120g/m²となっています。とてもしっかりしていて一生涯品質を保てる紙なのです。そしてフラットに開ける製本方式をとっているので、ストレスなく書けるという点も魅力の一つです。4100円と、ちょっと手を出しにくい価格になっているのは、こだわりのある製造工程など理由があることなのです。

 

こうした高価なノートブックを使うことで、書き手は自分のcreativityを思う存分発揮できるというわけですが、artistや作家などにはまさにぴったりと言えても、私のように頭の中にごちゃごちゃある考えをとりあえず書き留めておこうというタイプの人間にとっては勿体なさすぎます。私には私なりのcreativityがあると思っていますが、それでもartistやwriterとは全く異なります。

 

そうなってくると、高価なノートを使うのではなく、100均で売っているノートでもいいのではないかという話になりそうですが、やはりどういう紙質のどういう体裁のノートに書きたいかと問われれば、それなりにスタイリッシュさを備えたノートに書きたいと言わざるを得ません。

 

無印良品は、低価格ではあっても書きたい気持ちにさせてくれるノートを作っていると思っています。

 

もう一つ、Mujiがいいなと思う点があります。Pinterestを見ていたら、Mujiの1冊100円くらいの薄いノートを愛用している人の写真がたくさんあって、ちょっと感動しました。その人は質素なMujiのノートを自分なりにアレンジして表紙を飾ったり、信じられないくらい強烈なブルーに塗ったり(あるいは青い紙のカバーをかけたのか?)しています。外から見たらMujiのノートとは思えません。こうやってpersonalizeできる点はMujiの強みです。ただし、Artの才能がないと無理な話です。

 

そのような才能のない私は、無印良品のノート本来の姿のまま、大好きなレザーのカバーに挟んで使うのが一番手っ取り早いと言えそうです。

 

Mujiの単行本ノート

 

Moleskineとほぼ日

Moleskineをいかに愛しているかはすでに書いた通りです。今日は、Moleskineのdailyとほぼ日手帳について書きたいと思います。WeeklyでもMonthlyでもなく、Dailyの持つ意味について考えてみたい。

 

写真のMoleskine dailyは、何年も前に表紙に魅せられて買ってしまったものの、結局使いこなせなかった手帳です。日々、自由に使っている人々(特に外国人)のInstagramアカウントを見ると、いいなあ、あんなふうに何にもとらわれることなく思ったように自然体で日々のことがらを記してみたいなあといつも感じています。

 

フォントも大好きだし、鉛筆やボールペンには最高の紙も好きなのに、どうしても使いこなせませんでした。

 

その代わり、現在dailyの手帳として使っているのはほぼ日手帳のオリジナルです。大谷さんがドジャースに移籍したので、Dodger Blueを真似しようと思って今年購入したカバーをつけています。

ほぼ日はこれまで何回も使おうと思ってカズンやWeeksを試してきましたが、どうも自分には合わない。何かダサい。

ところが、退職していろいろ考えて日々暮らす中で、意外にもほぼ日の言葉とかほぼ日のあり方がいいなと思えるようになりました。1日を無事に過ごせたことを嬉しく思うと言うような、そんな感じを持つようになりました。特に素晴らしくなくてもいい。他愛もないことを記録しておく。後から見返して楽しむ。

ほぼ日をそんなふうに使っていて、Dailyの大切さをあらためて感じています。退職した現在、そんなに予定はないので、Weeklyはいらないかな。Monthlyがあれば十分です。

ほぼ日オリジナル2023(左)と2024(右)

 

Evernote

10年くらい前でしょうか。現役だった頃、Evernoteを講義で使っていました。いろんな人がEvernoteの良さを発信していて、使い勝手が良さそうだなと思って導入しました。

 

もちろんPowerPointで講義資料を作成し、それを映し出して講義を進めるということはやっていたのですが、Evernoteの方がなんだか扱いやすかったのを覚えています。それに、あのグリーンのゾウさんのアイコンがなんとも言えず可愛くておしゃれで、Evernoteを使っているだけで何か人と違ってかっこいいと思っていました。ちょうどアップル製品のアップルのマークのような感じです。(余談ですが、このブログがlifewithgreensとなっている理由は、緑色を見るとなんだか心が落ち着いたり、フレッシュになったりするからです。)

 

講義を受けていた学生の1人が私がEvernoteを使っているのを見て感銘を受け(?)自分も使いはじめたと後で聞きました。おそらく教授陣もPowerPointが主流で、Evernoteなど使っている人はいなかったらしいので、余計に印象に残ったのかもしれません。

 

Evernoteの全盛期が続き、いろんな記事も出回って読んだりしていました。いわゆるデジタルかアナログかという文脈でデジタルの一翼を担うEvernoteはかなり人気が高かったように記憶しています。

 

講義ノートだけでなく、研究に使う資料などもEvernoteに保存し、タグ付けして検索結果を大いに活用するなんてことを少しはやっていたのですが、結局保存して安心し、後でキーワードで探したり、検索結果から思いも寄らない発想を得たりできたかと言えば、そこまでは使いこなしていませんでした。

 

そうこうするうちに、定年退職も近づき、私のEvernote熱も下がって、結局放置したまま年月が流れて行きました。

 

先日、YouTubeでアップル信者一億人創出計画というアカウントの動画を見ていたら、いろんなノートアプリについて話が進んでいき、Evernoteにも言及していました。ノートアプリの中には時が経つにつれて採算が取れずにサービスを停止してしまうことがある、デジタルのノートの危険性ということにも注意を払う必要があるというような話でした。Evernoteはサービスは継続しているようですが、無料のバージョンが以前はかなり充実していたのに、最近はほんの少しのノートとフォルダーのみ使えるところまで縮小しているようです。

 

私はデジタルでノートを取るということはあまりしていません。メモもノートも手書きが主流です。論文を執筆するための資料の要点なども全部手書きです。唯一、インターネット上にある面白い記事や言葉などをすぐに書き留めたいときは、MacBookのメモアプリを活用します。また、保存してあるはずの大事な資料がどこに行ったかわからない時は、Macの中を検索する方法で見つけます。フォルダーが増えていくと、本当に迷子になる資料が必ず出てくるので、Macの検索にはずいぶん助けられました。

 

結局今でもEvernoteに戻ろうという気にはなれません。アナログでメモを書いたり、ノートをとったりして、あとは何回も見返す。この見返す作業がとても大事で、いくらメモやノートが増えていっても見返しながら、Indexを自分で作っておけばかなり便利に使えます。それにふと湧いてくる着想はデジタルには馴染みません。やはり紙のノートに記すのが一番です。

 

やっぱりアナログが自分に一番あったノートテイキングだと思っています。