ノートや手帳のサイズで一般的なのは、A5とかB6でしょうか。コクヨのノートで学生時代に使う頻度が多かったのはB5です。
現役で教えていた頃も現在も、大体がA5のノートを使っています。それと同時にいつでもメモできるノートのサイズとしてポケットサイズが便利なので、これも愛用しています。
ところが最近A4サイズが魅力的だと思うようになりました。コピー用紙の大きさです。企業で働く人やフリーランスの方達の中には、コピー用紙をノートがわりに使って仕事をしている人が多く見られます。
何よりもコピー用紙は安価なだけあって、片面だけ使ってどんどんノートやメモを書いていくには最強の紙であることには間違いありません。ただ、コピー用紙にいろんなメモをしてジャンルごとにまとめて保管して後で見返すというやり方だと、やっぱり何か違うなと感じます。
時系列で記述していけることが綴じノートの最大のメリットだといえます。確かに、ルーズリーフやリングノートを使って同じような内容をひとまとめにした方が良いという考え方もありますが、私の個人的な経験でも、研究用のノートでルーズリーフが便利だと思ったことが一度もないのです。それよりも綴じノートにどんどん書いていって後で見直して頭の中でアイデアをつなげていく方がずっとクリエイティブになれる。
あれはどこに書いたか忘れてしまうというのは、頻繁に見返していないから。そして、これは論文で使いたいんだけど、出典はどこだっけか、と忘れてしまうのは、きちんと出典をメモしていないから。こういうことは綴じノートだろうがルーズリーフやA4コピー用紙だろうが同じだと思います。
誰かが綴じノートだと書いたことがいつも同じページの同じ場所にいてくれると言っていました。まさにその通りで、それを書いたときの記憶(確かあそこらへんに書いたなど)があるから見つけやすいということです。
それで最近の私のやり方は、気兼ねなく書いていくためにA4コピー用紙を活用し、それを元に自分のアイデアを整理するためにA4ノートを使うというものです。要するに研究のためのインプット用にA4コピー用紙を使い、アイデアをアウトプットするときにはA4ノートを使う。そんな使い分けです。このインプットとアウトプットという捉え方は下地寛也さんの『考える人のメモの技術』(ダイヤモンド社)で知りました。
このキャンパスノートは再生紙のもので、330円くらい。左側のブルーの表紙のノートはKyowaというメーカーのもので、オリンピックで138円でした。品質には全く問題ありません。
無地のノートが発想を広げるには最適だという説もあります。ただ、以下のキャンパスノートA4無地はamazonで見ると570円もしてちょっと高いです。数学をやる人たちはこの緑の表紙の方眼を使っているようです。
実際にA4ノートを使ってみると、多くの人が指摘している通り、理解が深まりアイデアが広がります。そして、いろんな関連する情報を見開きA3のスペースに一覧できる形で書くことができて全体を見渡す快感を味わえます。ちょうど、情報カードなどに断片的にメモした内容を広げてconnecting dotsするようなものでしょうか。情報カードがどうしても性に合わなかった私としてはA4コピー用紙とノートの組み合わせが最高です。
私にとってA4を使いこなすということは、研究を前に進めることと同義です。本末転倒であってもA4を使いたいから研究するということでいいのです。